研究ハイライト
本研究では,教職志望学生を対象に,意見比較をとおした授業スキルへの気づきを支援し,自らの授業スキルを多面的・多角的視点から省察できることをねらいとした非同期型オンライン模擬授業を小型携帯端末上で支援する学習システムを開発することを目的とした。模擬授業ビデオに対して意見等(レビュー)を付与するビデオアノテーション機能が重要になり,小型携帯端末に適した対話インタフェースや,授業者と参観者のレビューを対比して閲覧させることで多面的・多角的視点から評価・省察させる仕組みを実現した。
既に英単語や文法等の基礎知識を学習済みの日本人英語中級学習者において,英語スピーキングの「既習事項の使用」に課題がある。その練習には,「概念化」の負荷を軽減した上で「統語処理」と「語彙の取り出し」の2つに分けて支援を行う必要がある。そこで本研究では,次の3点を明らかにすることを目的とした。(1)既習事項のスピーキング使用を可能にする練習を日本人英語中級学習者が自主練習として行うにあたって効果的なタスクはなにか,(2)タスクの効果を高めるために練習支援がどこまでシステム化可能か,(3)開発した練習支援システムが学習者のスピーキングにどこまで効果的か。
本研究では,成績が中程度以下の学習者に劣等感を抱かせることなく知識の復習ならびに自己効力感を育むことを目的として,中学校理科の対話型復習教材を開発した。教材はSNSで友人と会話しているような親しみやすい対話形式で,共感を示しながら選択式クイズにより既習知識を復習できる特徴を持つ。現職中学校教員によるエキスパート評価により検証した。
本研究では,休憩時に聴取する音楽の感情価の違いが,作業ストレス軽減効果に与える影響について検討した。音楽は,親和性の感情価が高いカノンと強さの感情価が高いスターウォーズのテーマを用いた。ストレス軽減効果は,感情価だけでなく聴取頻度や好みによる影響を受ける可能性があることを示した。
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